彼女は追いかけtれもくれなくなった夫に愛想をつかし、離婚を決意した。

知佳が勤務する施設に同年代の美女が勤め始めた。
彼女はとても美人でスタイルもよく、たちまち男性職員の憧れの的となった。
頭脳明晰、愛想もよく仕事もてきぱきとこなす。

男性から見れば理想の女性に思えた。
ここぞとばかりに独身男性は彼女を誘いまくった。
彼女も別段、拒む様子も見せず気軽にデートに応じていたところまでは知佳も羨ましく思えた。

知佳も人様の夫を寝盗りさえしなければ同じように羨ましがられる境遇だっただろうか。

そんな彼女にあらぬ噂が立ったのは今年に入って間もなくのこと。
どうみても独身としか思えなかった彼女が実は、知佳とほぼ同い年でおおよそ13年前に結婚している既婚者だったこと。
一回り年上の男性と高校卒業と同時に結婚し、もう子供がふたりもいるという、しかもご主人了解済みで外に男を作って遊んでるという。

モデルに負けないほどに美麗な顔立ちと洗練された服装、そしてスラリと伸びる長い脚。
訓練し続けたと思える見事なプロポーション
どれをとっても超一流できらびやか、同じ職場の職員ですら彼女が既婚ということを見抜けなかった。

その遊び方は傍から見ても明らかに知佳と同じような見境の無い男漁りだったのである。
それも同じ日に複数の男と入れ替わり連れ立って歩くほどの入れ食い状態。
知佳が言えた柄じゃないが・・・(笑)

その旦那、一回り年上ということもあり、結婚当初から彼女を自由に振る舞わせていたという自他ともに認める遊び人。
旦那が親元の近くに家を建て、何事につけ両親に頼り切っていた彼(彼女)は、結婚間もなく生まれた子供の養育すら、その両親に丸投げし遊びまわってたようだ。
美人で若い彼女の気分を害したくないご主人は、外での恋愛には目をつむるべきとでも思ったのか、ある日彼女に向かってこう言った。

「外でのことは、家庭や子供のことをあまり気にしないで好きにしたらいいよ」
遊びたかったら子供を親に預けて出かけてもいいよという意味だったらしいが、
彼女は外で遊ぶだけなら男を作ってもいいと聞こえてしまったよう。

ふたりが結婚に至った経緯は彼女のご主人への入れ込み・憧れからだった。
落ち着いた雰囲気を醸し出してくれるご主人を彼女は身体を使って逆ナンした。
他の女に寝盗られたくなかったから先に手を出したらしい。

イケメンながら当時付き合ってる彼女もおらず、しかも優良企業に勤め、実家は裕福。
彼女からしてみれば玉の輿、試して蜜価値有りと身体を張った。
そうでもしなければご主人の方から彼女を奪おうとしてくれなかったからだった。

一応並みの男として女が欲しいくせに、格好をつけて何時まで経っても食事デートばかりの日々に彼女は萎えた。
性に目覚めすぎ、友達の 彼とのセックスを、そうしてできた子育てを想像するにつけ、彼女に焦りのようなものが・・・耐えきれなくなって誘惑してしまったという。
ご主人はご主人で親にせっつかれ、跡取りとしてどうしても結婚しなければならなかったし孫の顔も見せてやりたかった、だから結婚当初はオスの本能も手伝ってか懸命に彼女を追いかけてくれていたそうだ。

彼女にしてみれば結婚当初はオトコとはこんなものと考えていた。
ところが遊びだしてみるとセックスの面白さに、むしろ彼女のほうが溺れた。
欲望剥き出しに迫りくる男どもは、その日のうちに幾度となく求めてきてくれた。

卒業してすぐ結婚となった彼女は普通に言うところの恋愛というものを知らない。
結婚してからの外遊びも恋愛道の修行ぐらいに捉えていた。
気が付けば男が興奮し、割り入ってくれる興奮に夫の有る身ですっかり酔いしれてしまっていた。

彼女が外で男と遊んで帰った日など、しつこく行為をせがんでくれていたが外の男とのことが頭からなれず邪険に振り払った。
気弱になったご主人はこのことで一層萎えた。負のスパイラルに陥った。
彼女の顔色をうかがいながらの要求は彼女をして疎ましくさえ映った。


年齢を重ね、子供を産んだことで彼女は益々男性が欲しくなっていったが、ご主人は征服し尽くしたとでも考えたのだろう、逆に美人だけの彼女に興味を抱かなくなっていった。
両親もだてに歳を食ってはいない。息子の様子がおかしくなったことで孫の面倒見も毛嫌った。

もっと早くに気付けばよかったものを、彼女は遊び時間欲しさに専業主婦を止め、介護職に身を置いた。
深夜勤もある介護職は家を空ける言い訳にもつながった。
勤めに出たにもかかわらず、育児の面倒を両親は見てくれなくなった。

それを夫に向かって八つ当たりする。
萎え始めた40過ぎの夫のレスに輪をかけた。
そしてとうとうある日、事件が起こった。

ご主人の手が伸びてくれない諦めから生理不順になり、鬱になってピルを飲まない日が続いたある日、それでも妙な気分になり街でつい逆ナンした男と行きがかりで寝た。
生理が近いことを欲情が教えてくれていたからだったかもしれない。
「なんだか妙な気分になって、男となんかしたくてたまらないから・・・」

その時変な脳裏を後押ししたのが皮肉にも「外では好きにしたらいい」というご主人の、あの言葉だった。
その日、レストランを出ようとした彼に言葉をかけたのは彼女の方だった。
見も知らない美人に声をかけられ、その要望から一瞬デリかと疑ったが期待が膨らんでしまった彼は彼女が助手席に納まると一直線にラブホに向かって車を走らせてくれていたという。

ホテルの駐車場に着くなり車の中で唇を交わしたふたりは絡み合うようにしながら部屋に入った。
「ゴムをお願い」という言葉を発せられないほどのクンニを受け、いつの間にか彼女の方から彼に挿し込みを懇願していた。
彼が最初に求めてきたもの、それはクンニによって押し開かれた口腔内への熱い吐息の吹込みだった。

クリが繁みの間から顔をのぞかせ、先端が剥け興奮を示すと彼は自身の恥骨を使って先端を嬲った。
クレバスに雄々しくなった背が割り込んでヒレに包まれた秘密の部分を押し開こうとしてくれていた。
彼女の背が弓なりにしなって彼に向かって窮状を告げている。

或いは彼の両肩を突っ張り、時として両腕を掻い込んで迫りくるオスを威嚇し体内の窮状を告げる。
上体がそれであるにもかかわらずアソコ同士は剣を交えて火花を散らしていた。
気持ちはすっかり出来上がっている、にもかかわらず攻め手に事欠いていた。

男にしてみれば女の方から迎え入れたいと懇願してくれさえすればコトがすんなりいく。
ところが肝心の体勢になっても彼女の口から「ナマ」の要求がない。
出会った瞬間の手ごたえは確かに今日この瞬間が危険日だとわかっていた。だからこそ注ぎ込みたかった。

そしてついにのけぞらせた彼女の口腔が、よがりのため大きく開かれ吐息が漏れた。
覆いかぶさった彼は開かれた口腔をすかさず捉え、内にあらんかぎりの情熱を吹き込んだ。
彼女を持ち主から奪い取るオスの咆哮、この交接の間だけ種牡馬としてメスに認めさせ無防備にさせる為の所作だった。

彼女が彼にゴムを装着させるのを忘れてしまい、生を見逃したのはこれのせいだったかもしれない。
だがそれが彼女をして気持ちよさを増させたのも生だからだったろうと思う。
挿し込もうとする彼の先端を十分に湿らせてあげた満足感に彼女は酔いしれていた。

そしてあの問題の瞬間が彼女を待ち受けていた。
挿し込んでは引き抜き、引き抜いてはまた挿し込むを繰り返され、彼女に焦りが見え始めた。
腰が彼をもっと深く迎え入れようと浮き始めていたことをうっすらと覚えていると彼女は言った。

恥丘のキックを幾度も繰り返してしまっていると思える頃になって彼は体勢を入れ替えてくれた。
体重を乗せ恥骨を使ってゆっくりとクリをもみほぐしていたものが、身体が腹部を離れアソコ一辺倒に攻め始めてくれていた。
彼女の足を肩で担ぎ腰を浮かせるようにして彼は十分充ちた切っ先で肝心な部分を攻めてくる。

彼の攻め寄せる張り切った屹立を彼女は久しぶりに隆起した襞で味わっていた。 熱くてカリ首が異様に張っていたという。
「あああ・・・こんな凄いの初めて!! ねぇ、もっと・・・」 下半身だけで彼を支配している気持ちにさせてくれた屹立への愛撫。
互いのソレを嬲り合い続けたことで益々局所は腫れ上り、やがて自制心をも失ってしまっていた。

互いの心棒を絡み合わせ嬲り合う。
そのねっとりとした感触は長い間忘れていた男の良さを彼女のアソコに思い起こさせた。
それと同時に彼の方も、より一層濃い胤を彼女のために作りつつあったように思えた。

愛おしさに我を忘れる彼女。
朱に染まる姿を見てしまえば暴発すると視線を逸らしながらもピストンを止めない彼。
ふたりの意識が欲望に腫れ上がったアソコの行方に集中した。

「来てっ、お願い!!」 懇願の言葉が危険をも顧みず彼女の口から発せられた。
その時、彼女の中の頭脳明晰は壊れてしまっていたと思うが、それでも彼はピストンを止めてくれなかった。開ききる瞬間を耐えながら待ちわびてくれていた。
迸りは確実に彼女の肝心な場所を捉え、ドクンドクンとしぶいていた。

放心したような時間が過ぎ、彼のしぼんでしまったソレが引き抜かれ、蜜壺から白濁液滴りシーツを汚した痕をみせられて初めて彼女は彼に気付かれないよう気を使いながらも狼狽した。

まぐわって3日目の夜、知佳に電話が入った。
「危険日に誰とも知らない男の液を・・・」 最初は襲われたような口ぶりだったが、次第に打ち解け一部始終を語った彼女。
軽率すぎる絡みの代償は出産経験がない知佳でもわかる、アフターピルの服用、それ以外に方法がない。

急がないと関係後2週間の期限が切れてしまうと彼女に言い含めた。
慌てた彼女はこともあろうにご主人に向かってレディースクリニックへの同行をお願いしたという。
「俺じゃなくて、外で遊んだ時にだろう? じゃあ、その時の相手に一緒に行ってもらうのがスジじゃない?」

あっさりしたものだった。頭から冷水を浴びせられたような気持ちに、この時なった。
彼女が一晩に複数回求めてくるほどのセックス好きと知っていて「外で遊べ」と暗にけしかけていたのはご主人だった。
元々彼女はモテることを良いことに外で豪遊していたという、そこは知佳と同じタイプだが・・・

それを知っていて結婚し外遊びを焚きつけたくせに、孕まされたかもしれないと告げるとそっぽを向かれた。
外で遊んでくる分には家事育児はもちろん、お金の面でもバックアップしてくれていた筈だった。
いい気になって専業主婦で持て余した時間を使って外で遊んできた彼女。

触ろうともしてくれなくなった分、家事も子育ても全部親と一緒になって面倒見てきたと言い張るご主人。
責任逃れの言葉を繰り返す夫に彼女は言う。
「次男(13歳)が二十歳になったら絶対離婚」

男が欲しくて狂う妻をレスで押さえ込み、それならと外で遊んできた妻を軽蔑する夫は男として許せないと彼女は言う。
アフターピルは、夫がいる身で他の男とレディースクリニックに出させるには見栄っ張りの彼女にはハードルが高すぎるとも。

相談の末、知佳の男友達が全てを呑み込んでくれ、彼女に付き合ってくれた。
彼女が知佳に告ってくれた通り、彼女は病院で申し述べ処方を受けた。
こうして無事彼女はアフターピルを内服で来た。

未だ32歳の彼女は前向きに生き抜こうと今日も施設に出勤してくれている。
夜勤明けの今日も、家に帰り着くと寝ずに次男のための育児に奔走している。
PTAの役員も務め始め、若い奇麗なお母さんだけに相当モテていると聞く。

彼女が施設に勤めた目的は当初隠れ蓑だったものが、独立し自由に振る舞いたいがためにとってかわった。
次男を無事に二十歳まで育てるためにも今の家庭と家事育児を学ぶ必要がある。
もしも彼女に欠点があるとすれば、それは介護で必要な調理を学ぶことだったからかもしれないと今になって思ったと語ってくれた。

見た目だけじゃなく、自分と相性の合うセックスがエンジョイできる相手を、結婚は別として選びたいとも語ってくれた。