糖尿の夫を持つ佳子は、夜の性活の無い淋しさから出会い系に救いを求めた

田辺と、社内でも噂が立つほど激しい不倫を繰り返した佳子は、ついにこれまでとは全く逆方向の営業に回された。

男ばかりの職場にあって、唯一の女性ドライバー佳子は、どちらかと言えばこれまで、男性群に守られながら働いていた。

今回行われた人事異動は、その守られた領域から一歩も二歩も抜け出たルート上にある。

配送センターから、気が滅入るほど遠くまで走って、やっと担当域に入る僻地の、また、鳥も通わぬ僻地。

問題を起こした時期が良かったからこそ、あてがわれたルートと言えた。

佳子は、ほんの数日間は、ルートと店舗責任者の、一種の癖を覚えるのに必死で、比較的おとなしく回った。

ところが慣れてくると、またぞろ妙な癖が出た。

運転中のメールや電話だ。

先の田辺と、会社を巻き込んだ騒ぎに発展してしまったから止めたものの、それまでは同僚と不貞寸前の付き合いをしていた。

当然メールや電話の相手も彼らだったが、今は雇い主が怖くて、誰も手を出さなくなった。

佳子は、久美に教わった出会い系に手を染めるようになっていった。

最初の頃こそ、しきたりや中身を知らなかったので、真面目に電話を受け、写メも送った。

声を聴いた途端、電話を切られたり、写メを送った途端返信が途絶えたりしたが、そこは久美に教わり、次第に対応もうまくなった。

それでも腹の底からせり上がるような性衝動には抗いきれず、適当な会話を楽しむことができた男に向かってOKを出し、ルート上にあるラブホに、営業車を適当な駐車場に放置して、迎えに来た男の車で飛び込んだ。

佳子はとかく生を好んだ。

何かあったらと、相手は警戒するが、

「ゴム使ったら肌の触れ合いが楽しめないじゃない」

心配しなくても、今日は大丈夫な日だからと、逆に男を諭した。

勤務時間を使って出会い系の男と情事。

当然時間制限がある。

抱かれる前はもちろん、抱かれた後もティッシュで簡単に拭くだけで部屋を飛び出した。

男には、とかく急がせた。

迎えに来てくれた車に乗るなり、さっさと自分から下着を脱ぎ、チラチラと見せた

ホテルに入るまでにフル勃起させるた。

そのつもりで来た男にとって、願ったり叶ったりだった。

男にとって、更に都合の良かったのは、

「しつこく付き合ってとか、言わない。ワリキリでいいよ」

結果次第で、付き合ってくれることってないわけ?

「結局したいから誘ったの?」

淋しかったから、抱かれたくなっただけ。

こう応えると、急いで営業車を発進させ、またルート配達に戻っていった。

最初の頃こそ、同じ人物と再度出会うことを避けた。

身バレだけはしたくなかった。

そうはいっても、所詮営業車の駆けつけて出会ったばかりの男とラブホにしけこむ所作は、どんなに隠していても探し出すのは簡単。

関係を持った、それらの人物はことごとく彼女の住まいを突き止め、やがて家の周りをうろつくようになっていった。

佳子は、結局彼らの要求を何度目かに一回は呑んで、自宅近くのどこかで関係を持った。

本当はラブホを使いたかったが、相手も高飛車に出るし、自身も安月給でお金が出せない。

深夜の屋外か、カーセックスで処理するしかなかった。

そんな状況にあっても、男たちは入れ代わり立ち代わり現れては身体を求めた。

どこで情交が始まろうとも、女を抱きたくて肝心な部分を震わせながら誘いに来ている男たち。

かたや、とにかく男と肉欲にふけりたくて、じっとしていられない佳子。

狂喜に満ちた目で覗かれていても、逆に結合部を見せつけるがごとく激しく交わるのが常。

よせばいいものを、これに懲りずに相変わらずルート営業に出ると男とメール交換や電話を繰り返し、間が開くと出会い系を使った。



夫の糖尿は悪化の一途をたどっている。

それもそのはずで、食事は常に肉系の揚げ物と決まっており、アルコールも自身もそうだが、あればあるだけ飲ませた。

職業は土木作業員。

仕事に影響が出始め、当然夜の性活など、もう何年もない。

佳子はだから、子供が観ている前で、外で待つ出会い系の男と深夜の密会に、もつれるようにしな垂れかかりながら出かけて行った。

 

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